DronePilot GUIDE|ドローン実務・活用ガイド

濁った水でも測れる?グリーンレーザとマルチビームソナーの使い分け

濁った水でも測れる?グリーンレーザとマルチビームソナーの使い分け

Terra Drone株式会社(東京都渋谷区)は2026年8月21日、マルチビームソナーを搭載する自動航行ボート「T-Boat 500」と「SeaBat T20」の導入を発表しました。同社はこれまでUAV赤外線レーザで陸部、UAVグリーンレーザで浅瀬や水部を計測しており、新たに深い水域や濁りの強い場所へ音響測量を組み合わせるとしています。水底を測る方法は一つではなく、水の状態で得意なセンサーが変わります。

グリーンレーザは「光が水底まで届く」ことが前提

グリーンレーザは、水中を比較的通りやすい波長の光を使い、水面と水底から返る信号を解析して深さや地形を求めます。ドローンから陸と水際を連続して計測しやすいのが利点です。一方、水が濁っていたり、水深が深かったりすると、光が途中で散乱・吸収され、水底から十分な反射を得られない場合があります。

マルチビームソナーは光ではなく音で水底を測る

マルチビームソナーは、ボートから扇状に音波を出し、戻ってくる時間などから水底形状を計測します。光が届きにくい濁水や深部でも使いやすいのが特徴です。ただし、船体や自動航行ボートを水面へ出す必要があり、陸上をそのまま測れるわけではありません。つまり、グリーンレーザの完全な代替ではなく、苦手な部分を補うセンサーです。

実務では境界をつなげることが大切

河川や港湾では、陸上、浅瀬、深部が連続しています。陸上を赤外線レーザ、浅水域をグリーンレーザ、深水域や濁水をソナーで取得し、座標系や基準をそろえて一つの点群へつなげれば、岸から水底まで連続した地形を扱いやすくなります。

複数の計測方法をつなぐ場合は、境界付近に両方で測る重複区間を設けておくと、座標や高さのずれを確認しやすくなります。センサーごとに別々の点群を作って終わりではなく、岸辺から水底まで一続きの地形として扱えるよう、基準点や座標系をそろえることも重要です。

人に話せるポイントは、水底測量では「一番高性能なセンサー」を選ぶのではなく、水深と濁りで光と音を使い分けるということです。