KDDI株式会社、KDDIスマートドローン株式会社、石川県は2026年8月27日から30日まで、石川県志賀町で大雨被害の緊急調査を行いました。2026年9月4日の発表によると、災害時特例制度を適用し、県内に常設したドローンポートから計12回飛行し、ため池、河川、道路陥没、水没車両などを確認しました。通常時のドローン業務と災害時では、優先される判断の順番が変わることがあります。
災害時特例は「何でも自由に飛べる制度」ではない
発表では、緊急性の高い捜索・救助活動で飛行禁止空域や飛行方法の制限を一時的に解除し、迅速な対応を可能にする制度として説明されています。重要なのは、災害が発生しただけで自動的にすべての飛行が特例になるわけではないことです。誰の要請で、どの目的の活動を行うかを確認する必要があります。
手続が変わっても安全確認は残る
被災地には倒木、電線、浸水、強風、緊急車両、人の移動など、通常とは異なる危険があります。迅速な出動が求められても、離着陸場所、周囲の人、通信、機体状態を確認せずに飛ばすことはできません。むしろ状況が刻々と変わるため、現地情報を更新し続ける必要があります。
撮影より「すぐ共有できること」が初動では重要
今回の調査では、撮影映像や高解像度データを石川県庁と志賀町役場へ即時共有し、二次災害リスクの低減や復旧方針の検討に使ったとされています。災害調査では、高画質な映像を撮るだけでなく、意思決定する人へ早く届ける仕組みまでが運航の一部です。
常設ドローンポートがあったことも、初動を速める要素です。災害発生後に機体を被災地域まで運ぶところから始めるのではなく、平時から設置場所、通信、運用方法を準備しておけば、要請後の立ち上がりを短くできます。非常時の速さは平時の準備量で変わります。
人に話せるポイントは、災害時特例は「安全確認を省く制度」ではなく、緊急活動を進めるために通常の手続上の扱いを変える仕組みだということです。

