一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会(岡山県岡山市)は2026年9月3日、株式会社空一伐業、株式会社ワン・オーガストと共同で、愛知県豊田市において大型運搬ドローンを特殊伐採へ活用するデモンストレーションを行うと発表しました。最大積載量80kgのDJI FlyCart 100を使い、伐採した木をその場で吊り上げて運ぶ作業や、丸太の運搬などを実演する計画です。発表には「切った木をどう下ろすかを先に決めてから伐採に入る」という説明があります。
特殊伐採では「切る工程」と「運ぶ工程」を分離できない
建物の上、道路の近く、電線周辺、重機が入れない斜面などでは、木をそのまま地面へ落とせない場合があります。そのため、どの大きさで切るか、どこに吊り点を取るか、切り離した瞬間に荷がどちらへ動くか、どこへ運んで下ろすかを先に考える必要があります。運搬ドローンは伐採後の便利な運び屋ではなく、伐採方法そのものを決める作業要素になります。
吊り荷は機体とは別に動く
ワイヤーで吊った木材は、機体と完全に一体ではありません。重心がずれていれば傾き、風や機体の加減速によって振れることがあります。長い枝や丸太では、重量だけでなく長さや空気抵抗、回転しやすさも考える必要があります。さらに下には作業者を入れない範囲を設け、荷を受け取る場所や緊急時の退避方向まで決めておくことが重要です。
こうした複数の危険要因を整理する場合は、無料WebツールのDroneSafetyのようなリスク評価の考え方を使い、機体、吊り荷、人、地形、風、作業手順を分けて確認すると抜けを見つけやすくなります。
物流性能より「作業全体が成立するか」を見る
最大積載量は分かりやすい数字ですが、現場で重要なのは安全に吊り上げ、移動し、所定位置へ下ろせることです。人に話せるポイントは、特殊伐採で運搬ドローンを使う場合、「木を切ってから運び方を考える」のでは遅いということです。下ろし方を先に決めることで、切断サイズ、吊り方、作業員配置まで逆算でき、飛行を一つの工程として組み込めるようになります。

