舞鶴市は2026年8月24日、土砂災害で地域が孤立した状況を想定し、衛星通信「Starlink」とドローンを組み合わせた非常通信確保訓練を実施したと発表しました。携帯電話の電波が届きにくい地域から、ドローン映像を災害対策本部へリアルタイムで伝送する訓練です。この事例は、災害対応で「ドローンが飛べること」と「情報が届くこと」が別の問題だと分かりやすく示しています。
ドローンは現場を見るが、本部へ送る回線も必要
機体が撮影した映像は、まず操縦者や地上局へ届きます。しかし離れた災害対策本部で同じ映像を確認するには、その先の通信回線が必要です。基地局が被災したり、山間部で携帯回線が弱かったりすれば、現場では映像を見られても、本部へリアルタイム送信できないことがあります。
通信が途切れたときの運用も先に決める
災害時は平常時より通信環境が不安定になる可能性があります。そのため、ライブ映像が止まった場合に飛行を継続するのか、録画だけして帰還後にデータを渡すのか、別回線へ切り替えるのかを決めておくことが重要です。映像伝送の解像度を上げれば必要な通信量も増えるため、「最高画質で送る」ことが常に最善とは限りません。
さらに、現場側の電源確保も忘れられません。衛星通信端末やモニター、ルーターを動かすには電源が必要で、長時間運用では予備電源や発電機まで含めて準備することになります。
現場と本部の間で、音声連絡と映像伝送を別系統にできるかどうかも確認しておくと、通信障害時の対応を考えやすくなります。
災害ドローンは「空の目」と「情報の道」をセットで考える
ドローンは道路が寸断されても上空から状況を確認できる一方、得られた映像が意思決定する人へ届かなければ活用範囲が狭くなります。衛星通信はその情報経路を補う一つの方法です。人に話せるポイントは、災害時のドローン運用では飛行性能だけでなく、取得データを誰に、どの回線で、どの速さで届けるかまでが一つのシステムだということです。

