DronePilot GUIDE|ドローン実務・活用ガイド

衛星画像から肥料の量を変える?ドローン可変施肥の仕組みをやさしく解説

衛星画像から肥料の量を変える?ドローン可変施肥の仕組みをやさしく解説

バイエル クロップサイエンス株式会社(本社:東京都千代田区)は2026年10月1日、アグリノート株式会社の衛星リモートセンシングサービスが作成する可変施肥マップを、XAGの農業用ドローンへ連携する機能を搭載したと発表しました。ドローン散布というと、圃場全体へ同じ量を均一にまくイメージがありますが、可変施肥では場所ごとに散布量を変えます。

圃場は一枚でも、生育は均一とは限らない

同じ田畑の中でも、土壌、水分、日当たり、前年までの管理などによって作物の生育に差が出ることがあります。衛星画像を使うと、広い圃場を上空から繰り返し観測し、生育の強弱を面的に把握できます。その結果を地図として表し、「この区画は多め、この区画は少なめ」という散布指示へ変換したものが可変施肥マップです。

ドローンは地図を「作業」に変換する役割

衛星が生育差を見つけても、それだけでは肥料はまけません。可変施肥では、地図上の位置情報と散布量を農業用ドローンへ渡し、飛行位置に応じて吐出量を変えます。つまり、衛星が広域を診断し、ソフトウェアが作業指示を作り、ドローンが現場で実行するという役割分担です。

ここで重要なのは、データが連携していることです。地図を見ながら人が散布量を毎回入力するより、位置と設定量を一つの作業データとして渡せる方が、広い圃場で再現しやすくなります。

可変施肥は「少なくまく技術」とは限らない

可変施肥の目的は、単純に肥料を減らすことではありません。生育状況に応じて必要な場所へ必要な量を配分し、全体として肥料利用を最適化する考え方です。生育が弱い場所へ増やす場合もあれば、過剰な場所を抑える場合もあります。さらに、作業後の記録と収量を比べれば、設定が適切だったかを次年度へ生かせます。

覚えておきたいのは、精密農業ではドローン単体が賢くなるのではなく、衛星・地図・作業記録・散布機がデータでつながることで、場所ごとに違う作業ができるようになるということです。