株式会社SolaNika(本社:東京都渋谷区)は2026年9月24日、NEDOのSBIR推進プログラムに採択され、100~150m先を飛行するドローンへレーザーで無線給電し、災害現場で長時間の監視・捜索を行う技術開発に取り組むと発表しました。ドローンの長時間化というと大容量バッテリーを思い浮かべますが、電力を地上から送り続けるという別の考え方もあります。
無線給電は「電池を大きくする」のとは発想が違う
一般的なマルチコプターは、搭載したバッテリーの電力を使って飛行します。容量を増やせば飛行時間を延ばせますが、その分だけ重量も増え、機体が持ち上げる負担になります。レーザー無線給電では、地上側から光としてエネルギーを送り、機体側で受けて電力として利用することを目指します。SolaNikaは、飛行中の機体を3次元で追尾しながら受光部へレーザーを照射する技術を開発しています。
長時間化すると、新しい安全条件が増える
一方、給電できれば飛行時間の問題がすべて解決するわけではありません。レーザーを安定して機体へ当て続けるには、送電装置と機体の位置関係を把握し、追尾が外れた場合の停止やフェールセーフを設計する必要があります。発表でも、屋外利用に向けた安全性要件や安全制御の検討が開発項目に入っています。
災害現場では煙、地形、障害物、救助活動中の人や車両など、環境が時間とともに変わります。長く飛べることは価値ですが、「どこで、どの向きから給電するか」という地上側の配置まで運航計画の一部になります。
飛行時間が延びるほど「運航時間」の管理が重要になる
飛行時間が15分から何時間へ伸びれば、操縦・監視する人の交代、センサーの連続運用、通信、天候変化への対応なども考える必要があります。機体だけ長時間化しても、人と運航体制が追いつかなければ業務は成立しません。
覚えておきたいのは、長時間飛行には「大きな電池」以外の方法もあるということです。そして新しい給電方式が登場すると、電源の問題が消えるのではなく、安全に電力を届け続けるという別の設計課題が生まれます。

