DronePilot GUIDE|ドローン実務・活用ガイド

グリーンレーザなら水底まで測れる?ドローン深浅測量の仕組み

グリーンレーザなら水底まで測れる?ドローン深浅測量の仕組み

Terra Drone株式会社は2026年10月1日、水底の地形計測に対応するUAV搭載型グリーンレーザスキャナ「Terra LiDAR Green」の販売開始を発表しました。河川や海岸では、船が入りにくい浅瀬と陸地の境目が測りにくく、同社はグリーンレーザを使って陸域から水底までの3次元データ取得を狙っています。

普通のレーザとグリーンレーザは何が違う?

ドローン測量でよく使われるレーザは、地表や構造物に光を当て、戻ってくるまでの時間などから距離を求めます。ただし、光の波長によって水に対する性質は異なります。一般的な近赤外線レーザは水面で反射・吸収されやすく、水底まで届きにくい一方、緑色の波長は比較的水中を通りやすいため、条件が合えば水底からの反射を捉えられます。これがグリーンレーザによる深浅測量の基本です。

つまり「高性能なレーザだから水底が見える」のではなく、水を通りやすい波長を使い、水面と水底の反射を分けて解析している点が重要です。

どんな水域でも同じ深さまで測れるわけではない

実務では、水が濁っている、波立っている、泡が多い、水底が光を反射しにくいといった条件で取得できるデータが変わります。また、水面で光が屈折するため、その補正も必要です。したがって「水深何メートルまで測れる」という数値だけで機材を選ぶのではなく、対象河川や湖の透明度、流れ、地形、求める点密度や精度まで含めて検討する必要があります。

深浅測量では「空から面で測る」ことに意味がある

人が水中へ入って測る方法では、測点が離散的になりやすく、流れのある場所では安全上の制約もあります。ドローン搭載型のグリーンレーザは、条件が合えば水際から水底までを広い範囲で連続的に取得できる点が特徴です。一方で、取得した点群にはノイズ除去や水面・水底の判別、基準点との整合など後処理も必要です。

覚えておきたいのは、グリーンレーザは「水を透視するカメラ」ではないということです。水を通りやすい波長のレーザを使い、反射を距離データとして解析する測量技術です。この違いを知るだけでも、ドローン測量の見え方がかなり変わります。