DronePilot GUIDE|ドローン実務・活用ガイド

災害協定があればすぐ飛ばせる?平時に決めておくべきこと

災害協定があればすぐ飛ばせる?平時に決めておくべきこと

VISIONOID株式会社は2026年8月7日、パートナー企業の合同会社ポラリスが春日部市と「災害時における無人航空機による協力に関する協定」を締結したと発表しました。協定では、大規模災害時にドローンを使って被災状況の情報収集や調査を行うことが示されています。災害協定は「災害が起きたらドローンを飛ばす約束」と見えますが、その価値は飛行そのものより、平時に関係を作っておくところにあります。

災害が起きてから担当者を探すと時間がかかる

被災直後は自治体も消防も多数の対応を抱えます。その時点で初めてドローン事業者を探し、連絡先を確認し、何を撮影するか相談していては初動が遅れます。協定があれば、どの組織へ依頼するか、どのような情報収集を想定しているかを平時から共有できます。

「撮ってください」だけでは成果物が決まらない

河川、道路、建物、孤立集落など、災害時に知りたい情報は目的によって違います。静止画が必要なのか、リアルタイム映像なのか、地図上で場所が分かる記録なのかも異なります。撮影範囲、データの受け渡し先、緊急連絡方法などを事前に考えておけば、現場到着後の判断を減らせます。

協定は「実際に動けるか」を平時に確認して完成する

書面を締結しても、担当者が変わる、機体が更新される、連絡網が古くなると実効性が下がります。訓練や実証を通じて、連絡から出動、撮影、データ共有までを一度動かしておくことが重要です。

平時の訓練では、誰が撮影を依頼し、誰が飛行可否を判断し、撮ったデータを誰へ渡すかまで通して確認すると実効性が高まります。連絡先一覧だけを作るより、一度実際に動かして詰まる場所を見つける方が、協定を実務へつなげやすくなります。

人に話せるポイントは、災害協定は非常時のための書類ではなく、平時に役割分担を決めるための仕組みだということです。災害が起きてから相談する項目を減らすほど、初動を速くできます。