小峰無線電機株式会社は2026年9月24日、アンテナとGNSS受信モジュールを一体化した「RJHelical-01」を発表しました。直径48mm、高さ37.2mm、重量約30gで、GNSSのL1・L2の2周波受信に対応し、RTK測位にも対応するu-blox製ZED-F9Pを搭載しています。ドローンや自動走行農機などへの組み込みを想定した製品です。ここで混同しやすいのが「2周波」と「RTK」です。
2周波は衛星から複数の周波数を受けること
GNSSの電波は大気を通って受信機へ届くため、電離層などの影響で誤差が生じます。L1とL2のように複数の周波数を受信できると、それぞれの信号の違いを利用して誤差の影響を抑えたり、測位を安定させたりしやすくなります。つまり2周波対応は、受信機側が高精度測位を行うための重要な能力です。
RTKは基準となる補正情報を使う仕組み
一方のRTKは、位置が分かっている基準局などの観測情報を利用し、移動する受信機の測位誤差を補正する方式です。2周波対応の受信機を搭載しただけで、いつでも自動的にセンチメートル級の位置が得られるわけではありません。補正情報をどこから受けるか、その通信が現場で安定しているか、衛星の見え方は十分か、といった条件も必要です。
発表では、同社の別製品としてL6信号に対応し、準天頂衛星システム「みちびき」のCLASを利用できる製品も紹介されています。携帯回線でRTK補正を受けにくい場所では、補正情報の受け方そのものが機材選定のポイントになります。
「高精度GNSS」は一つの部品だけでは決まらない
測位精度は、アンテナ、受信機、対応周波数、補正方式、通信、衛星配置、周囲の遮蔽物など複数の要素で決まります。測量や自動飛行では、「RTK対応」という一語だけでなく、現場でどう補正情報を受け、どの精度を確認するかまで設計する必要があります。
覚えておきたいのは、2周波は衛星信号の受け方、RTKは誤差を補正する方法だという違いです。

